NOGIKOI-乃木恋ー~坂道の下であの日僕は恋をした~八月九日より「逃げ水」あやふやな存在オープニング文字起こし

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今回もやります


NOGIKOIー乃木恋ー~坂道の下で僕は恋をした~の八月九日から八月十五日までのイベント

「逃げ水」~あやふやな存在~のアーカイブ文字起こしです


登場人物
主人公:西野七瀬
三年マネージャー:衛藤美彩
一年マネージャー:与田祐希
謎の一年生:大園桃子


オープニング「あの夏の逃げ水」

初夏ーー
グラウンドには今日も、オレが所属する野球部の威勢の良い声が響いている。
監督「ランニング終わり! 次キャッチボールはじめ!」
部員一同「はいっ!」
オレは近くにいた部員とキャッチボールを始めた。
すると背後でマネージャーの衛藤の声がする。
衛藤美彩「祐希ちゃん。今日はかなり暑くなりそうだから、ドリンク多めに用意しといて?」
与田祐希「はい!」
てきぱきと動く後輩マネージャー、与田祐希
与田祐希「あっ!お財布忘れてきちゃった! いったん部室に戻りますー!」
彼女はマネージャーとしてはまだまだ半人前。失敗も多いがいつも明るく元気なので、部員たちから可愛がられている。
部員「おい、西野! よそ見すんな!」
西野飛鳥「あっ……ごめん!」
ボールがオレの頭上を通過して、グラウンドの端まで転がってゆく。
衛藤美彩「西野くん。ぼっとしたらダメだよ? 私たち三年にとっては、今年が最後の夏なんだよ? 一か月後にはもう夏の大会の予選が始まるんだからね?」
西野飛鳥「わかってるよ……」
ボールを拾い上げて、ふと顔を上げる。フェンスの向こうに女の子が立っていて、じっと練習を見つめている。
大園桃子「……」
(あの子……誰だろ? 見たことないけど制服を見る当地の生徒だよな?)
与田祐希「せーんぱい!」
西野飛鳥「うわ!?」
背後から与田がひょっこり顔を出す。
与田祐希「早くキャッチボールに戻らないと、監督さんに怒られちゃいますよ?」
西野飛鳥「う、うん……」
与田祐希「……どうしたんですか?」
西野飛鳥「あ…いや」
大園桃子「……」
真剣な瞳で、野球部の練習を見つめている女の子。
西野飛鳥「あの子、あんまり見ない顔だなと思って……」
与田祐希「仕方ないですよ。桃子ちゃん、あんまり学校に来れないんです……」
西野飛鳥「知り合い?」
与田祐希「はい。私と同じ学年の大園桃子ちゃんです。あの子、体が弱く学校を休みがちなんですよね……」
西野飛鳥「そうなんだ……」
そう言いながらも、もう一度、大園のほうに向き直る。だがいつの間にか、彼女の姿は消えていた。
(あれ? どこ行ったんだろう……)
彼女が去った後には、陽炎がゆらゆらと揺らめいていた。

その日の練習後
(疲れた……。今日の練習は特にハードだったな……)
与田祐希「西野せんぱーい!」
いきなり後ろからドンと背中を押される。
西野飛鳥「いてっ! …な、なんだ与田かよ」
与田祐希「途中まで一緒に帰りましょうよ!」
西野飛鳥「いいけど……」
(野球部の連中に見られたら、誤解されそうだな……)
ちょっとドキドキしながら与田の隣を歩く。
与田祐希「西野先輩…… 今日って雨降りましたっけ? 夕立があったのかな?」
西野飛鳥「え? 一度も降ってないよ?」
与田祐希「でもあそこに水たまりが……」
与田が首を傾げながら、道の先を指差す。
西野飛鳥「あー。あれは逃げ水だよ」
与田祐希「逃げ水……?」
西野飛鳥「近づいてみなよ」
与田が水たまりのほうへ走っていく。
与田祐希「あれ? 消えちゃった! 確かにここに水たまりがあったのに……」
西野飛鳥「蜃気楼みたいなもんだよ。オレも久々に見たかも……」
その時、俺たちの横を一台の車が通り過ぎて行った。
(あっ……)
社内にはさっきグラウンドで見かけた、大園の姿があった。
大園桃子「……」
窓越しに一瞬オレ達の視線が交錯する。だが彼女はすぐに、目を逸らしてしまった。
与田祐希「……西野先輩。どうしたんですか?」
西野飛鳥「いや……何でもないよ」
(なんだか気になるな。あの子のこと……)
車はそのまま走り去り、後にはゆらゆら揺れる逃げ水だけが残された。




今日中に第一話あげます。

この後もお楽しみに(*´∀`*)



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今日は報告です。(2017-08-13 23:04)


 
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